江戸が太平の世を謳い、武家は刀を置いて久しい時代。
田舎武士の三男坊・寅吉は文武両道の逆を生きる。小さなけものと触れ合い、戯れに絵を描く日々。だがとある事件をきっかけに、その穏やかな生活は急変する—。暗躍する人と影。順わぬ民。背中の痣。火の神。
しかして与り知らぬ思惑の中、翻弄され行く寅吉の運命や如何に。
謎が謎を呼び刃冴え、人いきれ垣間みる真実。
旅井とりがおくる長編時代漫画「くりから異聞」。
刮目して見よ、その両のまなこで。
[54ページ・第1話/ここでしか読めないあとがき漫画付き。]
※この物語はフィクションです。実在の人物、団体名などとは一切関係ありません。